• X
  • facebook
  • hatena-bookmark
  • コメント

脱炭素で豊かさ実感を 再エネ導入や国民運動展開へ―伊藤環境相・新閣僚インタビュー

2023年09月21日07時06分

グループインタビューに答える伊藤信太郎環境相=20日午後、東京・霞が関

グループインタビューに答える伊藤信太郎環境相=20日午後、東京・霞が関

 伊藤信太郎環境相は20日のインタビューで、2050年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロにする「カーボンニュートラル」の実現に向け、地域での再生可能エネルギーの普及や脱炭素国民運動「デコ活」に取り組むと表明した。「脱炭素化で暮らしや地域が豊かになると実感できるようにしたい」と述べた。
 ―脱炭素政策で環境省が果たす役割は。
 脱炭素を実現するには、産業構造と国民生活の両方を変革する必要がある。環境省はエネルギーの需要サイドである地域や暮らしの脱炭素化を担う。地域での再エネ普及やデコ活を通じて国民のライフスタイルを変えていきたい。
 ―デコ活はどう進めるか。
 企業や自治体などが参画する協議会と連携し、住宅の省エネ化やエコグッズの普及、食品ロスの削減、テレワークなどを進める。暮らしや働き方がより良く、豊かになるということを実感してもらいたい。
 ―地域社会での再エネ導入に必要なことは。
 地域が豊かになるというインセンティブが働く政策が必要だ。例えば、30年度までに家庭などからの二酸化炭素(CO2)排出量実質ゼロを目指す「脱炭素先行地域」に選ばれた宮城県東松島市では、再エネ導入と東日本大震災からの復興が重なっている。こうした取り組みを全国に広げたい。
 ―石炭火力発電を当面存続させるため、燃焼時にCO2を出さないアンモニアを燃料に混ぜる方針については。
 石炭火力を可能な限り減らす従来の方針は変わらない。アンモニアとの混焼技術は、アンモニアの生成過程でCO2を排出するなどの課題があり、解決に向けて関係省庁と協力する。
 ―自然環境分野で注力したいことは。
 これまで自然は保護重視だったが、今後は守りつつ利用する「アドベンチャーツーリズム」の時代。国立公園の活用など、人間や他の生物がより元気になる活動にインセンティブを出すことが大事だ。

関連記事

こんな記事も

政治用語

政治

ページの先頭へ
時事通信の商品・サービス ラインナップ