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とことん求めた「普通」 前回指揮時から変化も―岡田阪神、18年ぶり頂点に(下)

2023年09月19日07時08分

オリックス戦で球審に選手の交代を告げる阪神の岡田彰布監督(左)=6月14日、甲子園

オリックス戦で球審に選手の交代を告げる阪神の岡田彰布監督(左)=6月14日、甲子園

  • キャンプのブルペンで練習を見守る阪神の岡田彰布監督(左)=2月4日、沖縄県宜野座村

 シーズンが進んでも岡田監督の姿勢は一貫していた。そして、常々口にしていた言葉がある。「普通にやるだけやんか」

11年ぶりも揺るがぬ自信 いきなり采配ぴたり―岡田阪神、18年ぶり頂点に(上)

 金本、今岡、鳥谷ら6人が規定打席に到達した2005年と同じように、攻撃面では1番中堅の近本、4番一塁の大山ら、チームの軸となるような選手を固定。明確な役割を与えた。ボール球を振らないように徹底的に指導し、奪った四球の数はセ・リーグ最多。得点力向上につながった。当たり前ではあるが難しい「普通」をとことん求めた。
 前回に指揮した時とは明確に変わったこともある。それは救援陣の起用法だ。05年時代は藤川、ウィリアムス、久保田を勝ちパターンとして指名。白星を挙げるためには何連投も辞さなかった。しかし、今年はその日の状態を優先。抑えの岩崎だけを動かさず、岩貞、加治屋、島本らベテランや、先発候補でもあった桐敷や及川など若手を次々に起用。休みも与えた。
 前回の優勝を知る久保田投手コーチは、ブルペンが岡田監督の方針通りに機能していることを実感。調整の難しさを口にしながらも、「誰でも準備はできているし、結果を残してくれる」と信頼を口にした。
 セオリーは大切にし、変えるべきところは変える。深みと、常に考え方をアップデートできる柔軟性。普通ではあるが、普通にはできない指導力が、阪神を「アレ」に導いた。

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