谷本副団長「女子の目線大切に」 石川さんは選手の相談役―アジア大会
2023年09月19日06時07分
【杭州時事】23日に開幕する杭州アジア大会の日本選手団に、現役時代に女子選手として輝かしい実績を残した2人が携わっている。副団長(計3人)の一角を務める柔道五輪金メダリストの谷本歩実さん(42)と、本部役員となる卓球五輪メダリストの石川佳純さん(30)だ。選手団を派遣する日本オリンピック委員会(JOC)によると、石川さんは主に女子選手の相談役を担う。
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JOCの山下泰裕会長は「現役を引退したばかりの石川さんが本部役員として初めて参加してくれるのは、とてもありがたいこと。特に若い女性のアスリートにとって谷本さん、石川さんの参加はかなり心強いのではないか」と大歓迎する。
柔道女子63キロ級でアテネ五輪、北京五輪を連覇した谷本さん。2021年の東京五輪では本部役員を務め、「女子選手の目線を大切にしたい」と言う。「選手は全て準備が整った状態で選手村に入ると思う。そこからプラスアルファ、どのようにコンディションを整えていくか。コミュニケーションを図りながら、サポートしていきたい」と狙いを語る。
石川さんがサポートする対象は出身の卓球のみならず、多岐にわたる見込み。本人も新しい役割に「頑張ります」と意欲を見せる。
近年はアスリートの心の健康も非常に重視されている。選手団には専門家が同行。その専門家が推薦する漫画を持ち込み、選手村に「漫画喫茶」のようなリラックスできる空間を設ける案もある。
「石川さんには選手の身近なところで悩みを聞いてもらいたい」と尾県貢団長。五輪や世界選手権など第一線で活躍してきた石川さんへの期待は大きい。