「パズルはまって」一気の決着　寺地、ＫＯ防衛も反省忘れず―ボクシング世界戦

　９回。足を使って逃げる挑戦者に右ストレートを放って動きを止めると、最後はロープ際でラッシュ。レフェリーが試合を止めた。４戦連続のＫＯ勝ちを果たした寺地は「すごく自分の中で勉強になった」と謙虚に振り返った。

寺地、ＴＫＯで防衛　中谷も初防衛、那須川はデビュー２連勝―ボクシング

　序盤から打ち合いに挑むブドラーに対し、ボディーをしつこく狙って応戦。中盤で足を使われ始めて攻めあぐね、「気持ちが切れかけた」と判定決着も頭をよぎった。それでも、右回りに逃げる相手の進路を防ぐように左から攻める策を寺地陣営から授けられると、「パズルがはまった」。一気のＫＯ決着につなげた。
　２年前にタイトルを失ってからは、判定ではなく、「しっかり自分の手で勝ちをつかみ取る」と好戦的なスタイルを取り入れた。今回は「倒そう、倒そうと頭にあった。まだまだ分かっていない」とＫＯを狙い過ぎたことを反省。求める理想は高いところにある。
　次の目標について、「３団体目（の王座統一）に行きたい」と高らかに宣言した。３１歳の王者は歩みを止めるつもりはない。