北朝鮮、新造潜水艦で「戦術核」誇示 日米韓に対抗、SLBM搭載か―実戦能力に疑問符も
2023年09月08日19時49分
【ソウル時事】朝鮮中央通信は8日、北朝鮮が初の「戦術核攻撃潜水艦」を建造し、6日に進水式を開いたと伝えた。潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の発射管10本を装備。戦術核弾頭を搭載して、水中から核攻撃ができると説明されている。9日の建国75年の記念日に合わせて国防力強化をアピールし、国威を発揚する狙いがありそうだ。
「第841号金君玉英雄」と命名された潜水艦は、海軍の東海艦隊の部隊に引き渡された。主に日本海で作戦を行うとされ、連携を強化する日米韓に対抗する姿勢を示した形。韓国軍によると、進水式は北朝鮮東部・咸鏡南道の新浦造船所で行われた。米韓で潜水艦の進水活動を追跡してきたという。
金正恩朝鮮労働党総書記は進水式で演説し「海軍の核武装化」を急ぐと表明。「海軍の既存の中型潜水艦を全て、戦術核を搭載する攻撃型潜水艦に改造する」と主張した。原子力潜水艦の導入を目指す考えも示した。新造潜水艦の動力は、通常のディーゼルエンジンとみられる。