「刑務所に入れてくれ」 有罪の07年公判、裁判官に―京アニ・青葉被告
2023年09月06日21時20分
青葉真司被告(45)の6日の公判で、検察側は同被告の母親と兄、妹の供述調書も読み上げた。それによると、同被告は2007年に女性への暴行などで初めて有罪判決を受けた時の公判で、裁判官に「人生どうでもいい。刑務所に入れてくれ」と訴えていた。
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調書によると、青葉被告は小学3年生の時に両親が離婚し、その後は兄と妹と共に父親と暮らした。父親からは冬に外で裸で立たされるなどの虐待を受けたが、兄とは一緒に遊ぶなど仲が良く、高校に入学してからは休まず通っていた。
高校卒業後は音楽の専門学校に入り、学費を払うために新聞販売店に住み込んだ。しかし、「学ぶものは何もない」と学校を約半年で辞め、新聞配達のアルバイトも辞めてアパートで1人暮らしを始めた。兄がアパートを訪ねても「帰れ」「俺に関わるな」と追い返すようになった。
07年に女性への暴行や窃盗で執行猶予付き有罪判決を受けた際の公判では、投げやりな態度を取り、裁判官から「自分の人生を真面目に考えなさい」と説諭された。判決後自宅に戻ると、兄に「刑務所に行きたかったのに、執行猶予では入れない」と漏らした。
その後、人とのコミュニケーションがうまく取れないことを理由に母親から精神科への通院を提案されたが応じず、12年にコンビニ強盗で実刑判決を受けると、3人と連絡を取ることはなくなった。