「被告の言葉で」「罪と向き合って」 傍聴求め長蛇の列―京アニ初公判
2023年09月05日11時11分
京都アニメーション放火殺人事件で、殺人などの罪に問われた青葉真司被告(45)の初公判では5日朝、京都地裁に近い京都御苑の広場に一般傍聴席の整理券を求める人で長蛇の列ができた。
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京都府福知山市から来たというフリーターの藤井寛成さん(26)は「高校1年の時に勉強につまずき、引きこもりになった。京アニの作品に勇気をもらって一歩踏み出すことができ、また学校に通えるようになった」と明かした。その上で「青葉被告は医療従事者がいなければ亡くなっていたかもしれない。彼だけの命ではないと思うので、自分の思ったことを自分の言葉で法廷で話してほしい」と話した。
横浜市から訪れた男性(36)は、事件のあった京アニ第1スタジオに近い六地蔵駅に立ち寄ってきたという。「朝、駅で手を合わせていたら、空に懸かっていた雲が4年前の煙のように見えて涙が出てきた。何を考えてあのようなことをしたのか、本人の口から聞きたい」と語った。
京都府八幡市の主婦、島村あすかさん(28)は「京アニのアニメを見て大人になったので、すごく痛ましい事件だと身近に感じた。しっかりと自分の罪に向き合って、ご遺族への申し訳なさとかを示してほしい」と述べた。
京都地裁によると、一般傍聴席は35席で、500人が並んだ。