上方修正が上昇へのカギ=三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト市川雅浩氏
2023年09月04日14時21分
6月中旬から国内株は上昇が一服し横ばいだ。第1四半期決算で企業は通期業績予想に慎重な見方を維持し、積極的な買いで上値を試す流れにならなかった。海外投資家の日本株買いも夏季休暇で落ち着いている。
国内株上昇のカギは業績だ。10月下旬から本格化する今期の中間決算で上方修正の動きが広がれば、日経平均株価が3万4000円台に回復する流れにつながる。
企業自身の構造改革への取り組みも原動力だ。実績以外に将来的な収益目標や注力事業を投資家に分かりやすく示せば、日本株が再評価される。
リスクとしては、米国でインフレが再加速した場合の利上げ長期化と景気の減速が考えられる。中国の景気が大きく冷え込めば、日本経済、特にインバウンド(訪日客)銘柄や工作機械セクターへの影響は避けられない。