日大、甘かった判断 2度目の無期限活動停止―アメフト部薬物問題
2023年09月02日18時00分
違法薬物所持事件を巡り、日大はアメリカンフットボール部を1日付で2度目の無期限活動停止とした。8月には男子部員1人の「個人犯罪」と判断し、同じ処分を解除していたが、警視庁の捜査が進み、複数部員関与の疑念を拭えない状況となり、対応の変更を迫られた。
日大が最初の活動停止処分をアメフト部に科した期間は、部員が逮捕された8月5日から10日まで。関東大学リーグ1部上位への出場を見据え、聞き取りなどを基に複数部員の関与はないとして解除を決めたが、結果的にはこの判断が甘かった。
その後、警視庁はアメフト部学生寮へ2度目の家宅捜索に踏み切り、複数部員が任意で取り調べを受けた。日大はホームページに「もはや個人の犯罪にとどまるところではなく、大学としての管理監督責任がより厳しく問われている状況」などと反省の文言を並べたが、遅きに失したとの見方もあるだろう。
関東学生連盟は部内で違法薬物が広がっていることへの懸念などから、日大を「当面の間、出場資格停止」としている。日大の試合は2日に中止が発表された中大戦(10月1日=参考試合)を含めて、中止は3試合目となった。