プリゴジン氏「生存信じる」16% 外国との認識差、浮き彫りに―ロシア調査
2023年09月02日14時50分
ロシアの独立系世論調査機関レバダ・センターが、8月下旬に起きた民間軍事会社ワグネルの創設者エブゲニー・プリゴジン氏の自家用ジェット機墜落について国民の認識を調べたところ、同氏が「実は生きている」と信じる人が16%いることが分かった。レバダ・センターが1日、調査結果を公表した。
「事件説」認める プリゴジン氏墜落死、関与は否定―プーチン政権
レバダ・センターは、プーチン政権と一線を画す世論調査機関。精度に定評がある一方、不都合な調査結果を嫌う政権から「外国のスパイ」に指定されている。
調査は墜落翌日の8月24日から30日にかけ、ロシア全土の約1600人を対象に行われた。当局の捜査が続く中、「個人的にどのような原因を信じるか」という問いに対する回答で、トップは「悲劇的な事故」(26%)。2位は「6月の反乱に対する政権の報復」(20%)で、3位は「プリゴジン氏が事故をでっち上げ、実は生きている」という生存説(16%)だった。4位は「外国情報機関が企てたテロ」(14%)という見方。
外国および独立系メディアは状況証拠から、墜落の原因として機上の爆弾さく裂を疑っているが、ロシア国民の認識との間に開きがあることが浮き彫りになった。ロシアには「陰謀論」が支持されやすい素地があるとも言われている。