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トランプ氏、全面無罪を主張 大統領選介入に厳しい目―米

2023年08月04日20時29分

3日、米連邦地裁に出廷後、ワシントン近郊の空港に到着したトランプ前大統領(AFP時事)

3日、米連邦地裁に出廷後、ワシントン近郊の空港に到着したトランプ前大統領(AFP時事)

 【ワシントン時事】2020年米大統領選の結果を覆そうとしたとして起訴されたトランプ前大統領は3日、ワシントンの連邦地裁に出廷し、4罪状全てで無罪を主張した。バイデン政権による「迫害」を訴えて検察と真っ向対決する構えだが、世論調査では共和党支持層も同氏に厳しい目を注いでいることが判明。24年大統領選での返り咲きに向けた状況は難しさを増している。

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 「米国対トランプ」。こう題した裁判に、前大統領は「被告」として現れた。数メートル離れた席には捜査を指揮したスミス特別検察官の姿。判事を待つ20分強の間、トランプ氏は弁護士に質問したり、周囲を見渡したり、何度も手を組み直したりと、終始落ち着かない様子だった。
 暴徒化したトランプ氏支持者らによる連邦議会襲撃という、米史上に汚点を残した事件から2年半。厳重な警備が敷かれる中、地裁前に集まった支持者の数はごくわずかだった。法廷での手続き後、トランプ氏は記者団に「政敵に対する迫害だ」と語ったが、予定されていた質疑応答は取りやめて足早に去った。
 ロイター通信が3日発表した世論調査によると、トランプ氏が陪審により有罪と判断された場合、共和党支持層の45%が大統領選で同氏に「投票しない」と回答。「投票する」の35%を上回った。さらに、トランプ氏が服役している場合、「投票しない」は52%に上った。同氏は現在共和党の候補者指名争いをリードしているが、必ずしも足元が盤石でないことが明らかになった。
 トランプ氏は不倫相手への口止め料支払いに関する記録改ざんや、機密文書持ち出し事件でも起訴され、刑事訴追は3月以降で既に3回目。米メディアによると、今回の事件を担当するチュトカン判事は議会襲撃事件を重く見ており、トランプ氏に厳しい判決を下す可能性があるという。
 これらの裁判の判決が来年11月の大統領選前に下されるかどうかは不透明だ。大統領になれば実刑を免れることができるため、トランプ氏は公判期日の遅延を図りつつ、選挙を全力で戦うことになるとみられる。

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