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中国人留学生「身代金誘拐」相次ぐ 詐欺グループ、偽電話で自演強要か―絵の具使い暴行写真も・警視庁

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【図解】中国人留学生を狙った詐欺事件の構図

【図解】中国人留学生を狙った詐欺事件の構図

  • 中国公安局などを名乗る詐欺電話への注意を呼び掛けるため、警視庁が作成した中国語と日本語のチラシ=3日、東京都千代田区

 中国人留学生が、日本で誘拐事件に巻き込まれたと装い、自ら母国の親族らに身代金を要求する事案が相次いでいる。「中国公安局」などをかたる電話を信じ込み、詐欺に加担させられたとみられる。警視庁は背後に中国の詐欺グループがいるとみており、在日中国大使館などと連携し警戒を強めている。

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 6月28日、東京都新宿区の日本語学校から警視庁に「学生が何者かに拘束され、中国にいる両親に身代金が要求された」と連絡があった。同庁はスマートフォンの位置情報などを基に捜査し、その日のうちに女子学生(20)を発見した。

 その後の調べで、女子学生が、中国国内から公安局を名乗る電話を受けていたことが判明。「あなたの口座が不正送金に使われている」「逮捕状が出ているが保証金を払えば免れられる」などと告げられ、「支払えないなら親に払ってもらえばいい」と誘拐の自作自演を持ち掛けられていた。

 女子学生は指示に従い、顔に絵の具を塗って暴行されたように見せ、自らの手足を縛った写真を撮影。誘拐犯のふりをして画像を両親に送っていた。両親は指定された中国の口座に30万元(約600万円相当)を振り込んでおり、詐欺グループに渡ったとみられる。

 警視庁によると、同様の事案は7月以降、都内で他に6件あった。1日で2件に上った日もあり、そのたびに誘拐事件として初動捜査に当たった。いずれも10~20代の女子学生が狙われ、下着姿での写真撮影を指示されたケースも確認された。

 学生らは偽電話を信じ込んでおり、同庁が事情を説明しても、だまされたと理解し捜査に協力するまで時間がかかることが多いという。捜査幹部は「親から金を引き出すための道具として使われている」と指摘する。

 やりとりには秘匿性の高い通信アプリ「テレグラム」が使われ、電話の発信元や振込先口座をたどる捜査も国境の壁があり容易ではない。犯罪グループはそうした事情を逆手に取り、日中当局の摘発をかいくぐろうとしているとみられる。

 中国大使館は「公安職員を名乗り、送金を要求するのは詐欺だ」と警戒を呼び掛ける。警視庁も日本語学校や大学に中国語のチラシを配るなどし、偽電話への注意を喚起している。

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