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心身に影響なら「逃げて」 スポハラ撲滅へセミナー

2023年08月01日05時23分

「スポーツ・ハラスメント(スポハラ)」の撲滅に向けたセミナーを終え、ボードを掲げる益子直美さん(右から2人目)ら。右端は日本パラリンピック委員会の河合純一委員長=7月30日午後、東京都新宿区

「スポーツ・ハラスメント(スポハラ)」の撲滅に向けたセミナーを終え、ボードを掲げる益子直美さん(右から2人目)ら。右端は日本パラリンピック委員会の河合純一委員長=7月30日午後、東京都新宿区

 スポーツ界の暴力や暴言、ハラスメントなどを示す「スポーツ・ハラスメント(スポハラ)」の撲滅に向けた保護者対象のセミナーが7月30日、東京都新宿区で行われた。オンラインでは400人以上が参加。指導者や子どもたちとの関わり方について、有識者や弁護士らが具体例を挙げながら活発に意見交換した。
 日本スポーツ少年団本部長を務める元バレーボール女子日本代表の益子直美さんは、不適切な行為をする指導者について、大会で負けた際の態度や子どもたちへの声掛けで判断できることもあると指摘。中学時代に暴力的な指導に耐えかねて一度は競技を離れた自身の経験も紹介し、心身に影響が出る場合は「チームをやめるとか、逃げるのが一番」と語った。
 練習方法などを巡って保護者と指導者が対立することもあり、日本パラリンピック委員会(JPC)の河合純一委員長は「理念の共有が大切。互いへのリスペクトが前提」と述べた。保護者が普段の練習を見学したり、指導者側もその環境を整えたりして相互理解を深める必要性を説いた。
 近年は時代の変化もあり、直接的な暴力は減る一方で暴言などの相談件数は増えている。日本スポーツ協会の相談窓口を担当する三輪記子弁護士は、保護者が孤立するケースもあるとして、「できるだけ早い段階から、いろんな人に相談することが大事」と訴えた。

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