ヘルメット「安全マーク付きを」 自転車用、粗悪品も―国民生活センター
2023年07月29日13時32分
自転車や電動キックボードに乗る全ての人にヘルメット着用が努力義務となり、着用が広まっている。一方、市場には衝撃に弱い製品も出回っているといい、国民生活センターは「安全規格の適合マークが付いた製品を選んで」と呼び掛けている。
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自転車は4月1日から、電動キックボードは7月1日から乗車時にヘルメットを着けることが努力義務化された。
国民生活センターによると、国内では製品安全協会の任意規格に適合した「SGマーク」や、欧州連合(EU)の基準を満たした「CEマーク」などが付いた商品が流通している。ただ、自転車用ヘルメットの公的規格はなく、粗悪品の販売も規制されていない。
同センターは4月、インターネット通販サイトでマーク表示がないヘルメット9個を購入。性能テストの結果、いずれもSG規格で定める衝撃吸収性の基準を満たしておらず、2個にはクッション材自体がなかった。あごひもや留め具の強度が十分だった商品は1個だけだった。
同センターの担当者は、「マーク表示がないものは何かしら問題がある可能性がある」と警鐘を鳴らす。警察庁のデータでは、ヘルメットを着用していない場合の致死率は着用時の2.6倍に上るといい、「マークを確認した上で、安全のため着用に努めて」としている。