藤岡、シーソーゲームにけり　初サヨナラ打は「特別」―プロ野球・ロッテ

　シーソーゲームを何とか物にした。ロッテが今季初のサヨナラ勝ち。立役者の藤岡は、「やっぱり特別。みんなに祝ってもらえてうれしい」と余韻に浸った。
　４―４の九回１死二、三塁で打席へ。狙いは絞らず、「とにかく来た球に反応しよう」。広島の栗林が投じた３球目の変化球を捉え、中前に運んだ。６年目で自身初のサヨナラ打。３度リードを手放した苦しい試合にけりをつけ、お立ち台では「ファンの方の応援で打てた」。満員の２万８５６３人を最後まで沸かせた。
　今季に懸ける思いは人一倍強い。昨季は右脇腹のけがが長引き、「ほとんど野球をしていない１年」と悔いが残った。オフは原点に戻り、けがをしない体づくりに着手。サプリメントを取り、酒も控えるようになったという。
　昨季は定まらなかった遊撃のポジションを、新人の友杉と競いながらしっかり守っている。チームを支える２９歳は「一日一日必死にやるだけ」。３４試合出場はすでに昨季を超え、充実の日々を送る。