トランプ氏、37件で起訴 文書に米核計画、同盟国の弱点も―機密持ち出し、検察当局が公表
2023年06月10日07時32分
【ワシントン時事】トランプ前米大統領の機密文書持ち出し問題を捜査する特別検察官のジャック・スミス氏は9日、司法省で記者会見し、トランプ氏を起訴したと発表した。8日付の起訴状によると、起訴事実は37件で、スパイ防止法違反や司法妨害などに問われている。スミス氏は「犯罪の範囲と重大性を理解するため、全ての人に(起訴状の)全文を読んでもらいたい」と語った。
米大統領経験者が連邦レベルで起訴されるのは初めて。起訴状によれば、トランプ氏が退任後に持ち出した機密文書には、米国の核計画や米国・同盟国の潜在的な弱点、米国が攻撃を受けた場合の反撃計画などが含まれていた。「同盟国」がどの国を指すかは明示されていない。
起訴は南部フロリダ州の大陪審によって議決された。主な訴因は、意図的な国防機密保持、隠蔽(いんぺい)工作、虚偽陳述、司法妨害など。最も重いもので最長20年の禁錮刑が科せられる。トランプ氏の付き人のウォルティン・ノータ氏も共謀者として起訴された。
トランプ氏は13日午後3時(日本時間14日午前4時)、フロリダ州マイアミの連邦裁判所に出廷し、罪状認否に臨む。