パレスチナ議長、13日訪中 習主席の「仲介外交」加速か
2023年06月09日18時42分
【北京時事】中国外務省は9日、パレスチナ自治政府のアッバス議長が13~16日に中国を訪れると発表した。習近平国家主席が招待した。中国はかねて中東和平への関与に意欲を示しており、習氏とアッバス氏の会談でも対イスラエル関係などが議題になるとみられる。
中国外務省の汪文斌副報道局長は9日の記者会見で、「中国とパレスチナの伝統的な友好関係のさらなる発展を願っている」と強調。「引き続き国際社会と協力し、パレスチナ問題の早期かつ永続的な解決に向けて努力する」と述べた。
中国は3月、イランとサウジアラビアの関係修復を仲介。4月には秦剛国務委員兼外相がイスラエル、パレスチナの両外相と個別に電話会談し、和平促進に向けて中国が「建設的な役割」を果たす用意があるなどと伝えていた。ロシアが侵攻するウクライナ情勢を巡っても、独自の「和平案」を掲げて欧州に接近するなど、「仲介外交」活発化による影響力拡大を図っている。