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原発冷却水の確保課題に イラン協力姿勢を注視―IAEA

2023年06月09日20時33分

国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長=5日、ウィーン(EPA時事)

国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長=5日、ウィーン(EPA時事)

 【ベルリン時事】国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長は8日、ウクライナ南部ザポロジエ原発の冷却水の取水源だったダムの決壊を巡り、差し迫った危機はないものの、「(原発の)安全性は依然として非常に不安定で危険をはらんでいる」と警告した。原発立地地域を含むロシアの占領地奪還を目指すウクライナ軍とロシア側の攻防が激しさを増す中、冷却用水確保が新たな課題として浮上している。

ザポロジエ原発冷却水「数カ月分ある」 IAEAトップ、来週現地入り―ウクライナ

 IAEAによると、ダムの水位低下でくみ上げができなくなった場合でも、代替貯水池に数カ月分の冷却用水が保持されている。グロッシ氏は声明で「冷却水システムの状態をIAEAが独立した立場から検証することが重要だ」と指摘。来週自ら現地入りし、状況を確認する考えだ。
 一方、今週のIAEA理事会で焦点だったイランの核開発への対応については、欧米各国から、監視強化にイランが真剣に応じるか注視する意向が示された。
 英独仏は共同声明で「イランの行動に大きな変化はみられない」と非難する一方、「(監視受け入れへ)さらなる対応を迅速に取るよう期待する」と表明。米国は「イランが行動しなければ、理事会として責任を問う準備をすべきだ」とけん制しつつ、イラン側の出方を見極める考えを示唆した。

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