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難民拒否なら1人300万円 「公平な負担」実現へ具体案―EU

2023年06月09日20時33分

8日、ルクセンブルクで取材に応じるヨハンソン欧州委員(内務担当)(EPA時事)

8日、ルクセンブルクで取材に応じるヨハンソン欧州委員(内務担当)(EPA時事)

 【ブリュッセル時事】欧州連合(EU)は8日、ルクセンブルクで開かれた内相理事会で、難民受け入れを巡り「公平な負担」の実現を図る具体案で合意した。受け入れを拒む加盟国には、本来受け入れるべき人数に応じ難民1人当たり2万ユーロ(約300万円)の資金供与を求める。今後EU主要機関で協議し、最終案を取りまとめる。

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 欧州では、主にシリアから100万人超が流入した2015年の「難民危機」以降、イタリアやギリシャなどに難民・移民が殺到。このため、国境管理を強化しつつ、各国がどのように責任を分担するかが大きな課題となっていた。
 EUのヨハンソン欧州委員(内務担当)は理事会後の記者会見で、「歴史的決定だ」と合意を歓迎した。ただ、AFP通信によると、ポーランドとハンガリーが反対。ブルガリアなど4カ国は棄権しており、今後も協議の難航が予想される。
 欧州委は20年に複数の改革案を公表した。難民が最初に到着した国での保護申請の義務付けや国境警備の強化、入域時の事前審査の導入などを盛り込んだ。
 国際移住機関(IOM)の今月7日の発表によると、今年だけで既に1000人超の移民が欧州に向けて地中海を移動中に死亡したことが確認された。昨年と比べ3割以上多いという。

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