スシロー、客の少年提訴　迷惑動画で６７００万円賠償請求―大阪地裁

　回転ずし大手「スシロー」の岐阜市内の店舗で、客がしょうゆ差しをなめるなどした迷惑行為の動画がＳＮＳに投稿された問題で、スシローを運営する「あきんどスシロー」（大阪府吹田市）が岐阜県の少年に約６７００万円の損害賠償を求めて大阪地裁に提訴したことが９日、分かった。

回転ずしチェーン、対策強化　アクリル板、カメラで監視も―迷惑行為撃退へ

　提訴は３月２２日付。訴状によると、少年は１月３日、岐阜市のスシロー店舗内でしょうゆ差しの注ぎ口や未使用の湯飲みをなめるなどし、友人がその行為を撮影した。動画はＳＮＳ上に投稿されて拡散し、客が減少したという。
　スシロー側は、少年の行為が「店舗の衛生管理に疑念を生じさせ、多くの客に著しい不快感や嫌悪感を与えた」と主張。迷惑動画の拡散後、新たにアクリル板を設置するなどの対策を取ったことから、請求額はさらに増える可能性があるとしている。
　訴訟記録によると、少年側は一連の行為を認めたものの、「拡散の意図はなかった」と主張。回転ずし業界は競争が激しく、客減少の原因は他店との競合も考えられるとして、請求棄却を求めている。