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失意の涙から頂点 加藤、多くの励まし胸に―全仏テニス

2023年06月08日23時03分

混合ダブルスで優勝し、笑顔を見せる加藤未唯(右)とプッツ=8日、パリ(AFP時事)

混合ダブルスで優勝し、笑顔を見せる加藤未唯(右)とプッツ=8日、パリ(AFP時事)

 涙の女子ダブルス失格から4日。加藤が失意の底からはい上がった。心の整理が難しい状況の中、混合ダブルスで自身初の四大大会制覇。「この優勝は、今の私にとってすごく大きい」。歓声と拍手に包まれるセンターコートで、パートナーのプッツと抱き合った。

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 「全く怖くない」という男子選手の強烈なサーブに食らい付いた。先取された後の第2セット終盤。勝負どころで鮮やかなボレーを次々と決め、マッチタイブレークに持ち込んだ。相手のフォアハンドがネットにかかり、優勝が決まると笑顔で両手を突き上げた。
 女子ダブルス3回戦でポイント間に打った球がボールガールに直撃。危険な行為と見なされて失格となった。大会側から混合ダブルスの出場継続は認められたものの、ショックから食事は喉を通らず、「もう帰ろうかな」。心が折れかけた時、多くの選手から「顔を上げて」「みんなが付いている」と励まされて奮起した。
 表彰式で準備してきた手紙を読み上げると、涙がこみ上げた。「もう一生涯、失格にならないことを心掛ける」と誓った。エントリーの締め切り直前で加藤に声を掛けたプッツは「最高のミックスパートナーだ」と信頼を口にする。加藤は実感を込めて言う。「ミックスがあってよかった。パートナーがプッツでよかった」(パリ時事)

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