安定感光った五十嵐 パリ五輪へ、着実に一歩―サーフィン
2023年06月08日18時26分
サーフィン男子で東京五輪銀メダルの五十嵐カノア(木下グループ)が、2024年パリ五輪の出場権を暫定的に獲得した。7日までエルサルバドルで行われたワールドゲームズ(WG)で4位に入り、アジア勢最上位となったため。24年WG(2月開幕、プエルトリコ)に出場すれば五輪切符が正式に決定する。
4人で争う決勝こそ振るわなかったが、1回戦から準決勝までの7試合は全て1位通過。世界最高峰のチャンピオンシップ・ツアー(CT)で磨いた技術と安定感が光り、五輪出場権獲得の目標をきっちり達成した。「パリへ向けてステップアップして、金メダルを取ることが目標」。2度目の大舞台をほぼ確実にして、笑みもこぼれた。
東京五輪は「すごく経験になった」と振り返るが、頂点に立てなかった悔しさの方が大きかった。大会後、すぐに次へ向けた準備を開始。海に入ってトレーニングすることばかり考えるほどレベルアップに必死だった。
パリ五輪会場となる南太平洋の仏領ポリネシアのタヒチは世界屈指のスポットで、波は高くて強い。攻略は簡単ではないが、五十嵐は以前から現地で練習しており、手応えをつかみつつあるという。「今年もチャンスがあれば(タヒチで)練習して、(波を)もっと知りたい」。新たな目標へ視線を向けた。 (時事)