空自セクハラ訴訟、国争う姿勢 自衛官「隠蔽は容認できず」―東京地裁
2023年06月08日16時55分
航空自衛隊那覇基地でのセクハラ被害の申告に対処しなかったのは不当だとして、現役の女性自衛官が国に約1170万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が8日、東京地裁(貝阿弥亮裁判長)であり、国側は請求棄却を求めて争う姿勢を示した。
国側は答弁書で、同じ部隊だった男性によるセクハラ発言があったことは認めた。
原告の自衛官は「組織が監督を怠ることなく加害者に謝罪させ、隔離処置を適切に行っていれば、問題は解決していたはずだ。セクハラを隠蔽(いんぺい)するような自衛隊の対応を決して容認してはいけない」と陳述した。
訴状によると、女性は那覇基地に勤務していた2010~13年、男性からみだらな言動を繰り返され、組織内のセクハラ相談室や公益通報窓口に通報したが、対応されなかった。