上昇基調は不変=東洋証券投資情報部長松川洋晃氏
2023年06月08日15時36分
日経平均株価は4月以降、急激に上昇してきただけに、目先はスピード調整も必要だが、日経平均の上昇基調は不変で、調整一巡後は3万4000円程度までの上昇余地はあると考える。
海外投資家の買い越し基調が続いており、背景には日本独自の好材料がある。コロナ禍からの経済活動正常化、インバウンド需要の回復、賃上げの広がりなどデフレ脱却が鮮明になりつつあることや、日銀の金融緩和姿勢、半導体分野の米中対立に伴う日本への投資の活発化などだ。この流れは今後も続き、海外勢の日本株投資は続くだろう。国内勢も配当の再投資などに動き始めている。
2023年1~3月期の法人企業統計では、金融を除く全産業の設備投資額が8四半期連続でプラスとなるなど生産能力増強が鮮明だ。生産性向上や賃金上昇という好循環につながれば、国内景気が底上げされ、株高シナリオは継続するだろう。