スクエニ元社員に有罪判決 ゲーム情報でインサイダー取引―東京地裁
2023年06月08日15時15分
ゲームソフト大手「スクウェア・エニックス」元社員らによるインサイダー取引事件で、金融商品取引法違反罪に問われた元社員佐崎泰介被告(39)の判決が8日、東京地裁であった。安永健次裁判官は懲役3年、執行猶予5年、罰金400万円、追徴金1億7600万円(求刑懲役3年6月、罰金400万円、追徴金1億7600万円)を言い渡した。
事件では、同社元社員でゲームクリエイターの中裕司被告(57)らも同罪に問われている。
安永裁判官は、「市場の公正性や健全性に悪影響を与えた」と指摘。「同種の犯行を繰り返し、責任は重い」と非難した。一方、起訴内容を認め反省の態度を示していることなどから、執行猶予が相当と判断した。
判決によると、佐崎被告は「ドラゴンクエスト」と「ファイナルファンタジー」のスマートフォン向けゲームの開発情報を得て、公表前の2019年12月~21年2月、共同開発していた制作会社2社の株計約16万3000株を約1億2500万円で買い付けるなどした。