配球巧みに粘った戸郷 単独トップ7勝にも謙虚―プロ野球・巨人
2023年06月07日22時45分
再三ピンチを迎えても、決定打は許さなかった。巨人の戸郷が138球を要しながら、7回無失点と粘りの投球。「7回を投げられて良かったと思う。いい投球ができたのでは」。そう言って納得の表情を浮かべた。
一回こそ3人で片付けたものの、二回からは毎回走者を背負った。5イニングは得点圏に進められたが、巧みな配球で本塁は踏ませなかった。
象徴的だったのは相手の4番、森との勝負。三回2死二塁では、5球全てフォークで左邪飛に。本塁打を許せば同点となる七回2死一、二塁では、初球にスライダーを見せてから、フォークを3球続けて右飛で仕留めた。
この日も五つだったように、今季は本来の持ち味である三振は少ないが、要所を締めての好投が目立っている。原監督は「妙な力みがない。球数がそこそこいっても、ベンチで安心感がある」と評する。
チームの3連敗を阻止した白星は、両リーグ単独トップの7勝目となった。それでも本人は「点を取られて、取ってくれたこともあっての7勝」。野手への感謝も忘れず、あくまで謙虚だった。