悲しみ乗り越えた加藤 女子複パートナーとたたえ合う―全仏テニス
2023年06月07日21時52分
女子ダブルスで失格となった悲しみを振り払い、加藤が混合ダブルスの決勝にたどり着いた。四大大会では自身初。最後は自らのボレーでマッチポイントを物にし、パートナーのプッツと笑顔で見詰め合った。「気に掛けてくれて助かっている。プッツでよかった」
第1セットは5―5の第11ゲームでブレーク。加藤がスマッシュや鋭いリターンで勢いづけた。連係の高まった第2セットは1ゲームも失わずに圧倒。加藤はエースやリターンエースを決め、ガッツポーズも見せた。
女子複3回戦でポイント間に打った球がボールガールに直撃し、失格となった。その翌日の混合複準々決勝は棄権も考えたが、プッツからハグしてもらい、前を向くことができた。何に対しても気持ちが入らない状態が続いているが、「プレーは問題ない」という。
この日の相手は、女子複のパートナー、スーチャディのペアだった。試合後は抱擁を交わし「いい試合だったね。次も頑張って」とエールを送られた。「まだ試合を純粋に楽しめていない。女子ダブルスの分まで頑張りたい」。頂点を目指し、センターコートに立つ。(パリ時事)