メキシコ与党、大統領選に弾み 人口最多州の知事職奪取
2023年06月06日13時33分
【サンパウロ時事】来年のメキシコ大統領選の前哨戦として注目された同国中部メキシコ州知事選が先週末に行われ、与党の左派「国家再生運動(MORENA)」の候補が勝利した。野党の「制度的革命党(PRI)」が地盤とする同州を制したことで、ロペスオブラドール大統領が率いるMORENAは、1年後の大統領選に向けて弾みをつけたと言えそうだ。
首都メキシコ市に隣接する同州の人口は東京都を上回る約1700万人で、メキシコの32州の中で最多。ロイター通信によると、州知事の座は1929年以降はPRIが握ってきた。
4日投開票の州知事選で勝利したのはデルフィナ・ゴメス候補。得票率は約52%と、PRI候補者の約44%を上回った。同州で初の女性知事となるゴメス氏は、支持者らを前に「腐敗を打ち負かした」と勝利を宣言した。
ロペスオブラドール政権の支持率は、6割程度で安定している。大統領選は来年6月2日に行われる予定だが、大統領の再選は禁止されており、今後は後継者争いが焦点となる。世論調査ではメキシコ市のシェインバウム市長がリードし、エブラルド外相が続いている。