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いいとこ取りで、いずれ下落=ニッセイ基礎研究所チーフ株式ストラテジスト井出真吾氏

2023年06月05日17時13分

 最近の株高には「いいとこ取り」の印象がある。日経平均株価が3万円を割るなど、いったん下落してもおかしくない。
 日本株を取り巻く環境は、いずれ悪化するとみている。考えられる状況の一つは、これまでの金融引き締めによる欧米の景気鈍化だ。米国が年内に利下げに転じれば、それだけ景気が弱いということになり、米株は下落する。もう一つは、一段の金融引き締めによる金融環境の悪化だ。物価上昇が落ち着かなければ、利上げが続き、景気は悪くなくても株価に下押し圧力がかかる。
 株価が下がらないシナリオがあるとすれば、米経済のソフトランディング(軟着陸)の成功だろう。ただ、確率は低い。
 中国の景気も気がかりだ。「ゼロコロナ」政策の解除により経済は回復しているが、市場が期待したほどの力強さはない。日本株の強さの背景にも、中国景気に対する不安があるのだろう。

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