坂井、悲願達成に涙　陸上日本選手権

　坂井が悲願のタイトルを手にした。男子１００メートル決勝。得意のスタートで先手を奪い、柳田らの猛追を振り切った。地元の大阪で頂点に立ち、「優勝したいという気持ちが大きかった。こみ上げるものがあった」。うれし涙が光っていた。
　昨年は６月に日本歴代７位タイの１０秒０２をマークし、７月の世界選手権では準決勝まで進んだ。数日前から左アキレスけんに痛みを感じていたが、「こういう状況でも勝ち切れた。地力が付いてきた」と手応えを口にした。
　世界選手権２大会連続出場へ前進。日本勢５人目の９秒台突入へ期待も高まっている。「参加標準記録（１０秒００）を切れるように頑張りたい」と決意を新たにした。