攻めて引き寄せた優勝 金谷「世界で戦えるように」―ツアー選手権男子ゴルフ
2023年06月04日20時42分
勝負どころで攻めの一打を放った金谷が、国内メジャー初制覇を手繰り寄せた。
トップで引っ張った最終ラウンド。15番のボギーで中島と宋永漢に並ばれたが、ここからが強かった。他の選手が番手を落として正確性を重視するホールでもドライバーを握り、「自分らしいプレーを心掛けた」。
再び1打差で単独トップに立った後、17番(パー4)の第2打が勝負の分かれ目に。ピンまで195ヤードのラフから、池に近い位置に切られたカップを狙い、50センチにつけるスーパーショットを放ってバーディー。リードを守るのではなく「攻めるしかないと開き直って打った」。横から見ていた中島が「魂のこもったボールに見えた」と評した最高の一打だった。
第1打をバンカーに入れた18番はボギーでも逃げ切れたが、「優勝者らしくしっかりパーをセーブしたいと思った」。言葉通りに締めくくった。
海外の大会で予選落ちが続き、自信をなくしていた昨年。病気でも苦しむ姿を見せない母美也子さんを見て、「ふてくされている場合じゃないと頑張るようになった」と言う。今年は2月に中東オマーンでの大会で海外ツアー初優勝。自信を取り戻して好調が続く。
5年シードを獲得し、より不安なく海外への挑戦ができるようになる。大学の先輩、松山英樹の背中を追う25歳は「もっともっと強くなって、世界で戦えるように頑張る」と宣言した。