巨人・重信、一気の生還　プロ野球

　巨人にサヨナラ勝ちをもたらしたのは、重信の機動力だった。
　同点の延長十回に先頭で左前打を放って出塁。続く岡本和の打球処理にもたつく左翼手を見て、スピードを緩めず三塁へ疾走した。すると三塁コーチから「回れ」の指示が出て、一気に生還。「いけると思った。とにかく自分は全力で走った」と息を弾ませた。
　今季も代走や守備固めでの出場が続く３０歳。「絶対に勝負どころで出る立場」と自覚し、いつも五回前後から股関節のストレッチなどを入念に行っている。八回には相手のミスを誘う三盗も決め、原監督は「存在感がある。はつらつ、伸び伸びというのはチームに必要」とうなずいた。