脱炭素供給網で途上国支援 インフラ輸出戦略改定―政府
2023年06月01日19時30分
政府は1日、官民の連携で取り組むインフラ輸出の支援策と海外経済協力の進め方を示す「インフラシステム海外展開戦略」を改定した。5月の先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)の合意を踏まえ、脱炭素社会への移行に必要な製品のサプライチェーン(供給網)の多様化を途上国と協力して進めていく方針などを追加した。
首相官邸で「経協インフラ戦略会議」(議長・松野博一官房長官)を開き、戦略の改定を決めた。G7は供給網を多様化するため、有志国や世界銀行と連携して途上国を支援する新たな枠組みを年内に創設することで合意した。車載電池をはじめ脱炭素化に必要な鉱物資源や製品の加工は、中国など特定国に集中している。経済安全保障の強化に向けて途上国を民主主義陣営に取り込み、安定調達を図る。