金融庁、東大と連携協定 市場データ解析で危機予測
2023年05月31日18時25分
金融庁と東京大学は31日、金融市場の解析に関する研究の推進と新たな学問分野の開拓に向け、包括的な連携協定を締結した。金融取引が高度化する中、先端的な知見を蓄積し、将来的に金融危機につながる予兆の事前把握につなげたい考え。
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まずは日本取引所グループ(JPX)が提供する市場データの解析を通じ、株式市場における株価の動きとその要因の解明を目指す。学生に対する金融リテラシー教育や、金融庁職員へのデータ分析手法の教育も相互に実施する。
東大安田講堂で行われた調印式で、中島淳一金融庁長官は「学術的な観点のみならず、金融行政の観点からもこれまでより進んだ市場監視手法の開発につながる」と強調。藤井輝夫東大総長は「生きた市場データと(東大の)『学知』を連携させ、さまざまな取り組みを行いたい」と語った。