「統制要領」で初の共同訓練 武力攻撃事態想定、自衛隊と海保
2023年05月31日17時51分
防衛省は31日、日本が外国から攻撃を受けた武力攻撃事態の際に、防衛相が海上保安庁を統制下に置く「統制要領」に基づいた自衛隊と海保共同の机上訓練を実施したと発表した。要領を使った訓練を行うのは初めて。中国による沖縄・尖閣諸島周辺での領海侵入が継続的に発生する中で、両者の連携を強化するのが狙いで、6月には実動訓練も行う。
防衛相が海保長官を指揮 有事で連携、初の共同訓練へ―統制要領
4月に決定した統制要領は海保を防衛相の統制下に入れる手順や役割分担を定めたもので、海保は戦闘地域には入らず住民避難や捜索救難、港湾でのテロ警戒といった後方支援を担うとしている。
訓練は武力攻撃事態が発生し、防衛相が海保長官を指揮すると閣議決定されたという想定で30日に実施。防衛省の情報を基に海保の巡視艇などが住民の避難や、船舶への情報提供を行う流れを確認した。