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新大関「霧島」が誕生 師匠もしみじみ―大相撲

2023年05月31日16時46分

大関昇進の伝達式を終えた霧馬山改め霧島(右)。陸奥親方(左)の師匠に当たる元関脇鶴ケ嶺の遺影をともに手にした=31日、東京都墨田区(代表撮影)

大関昇進の伝達式を終えた霧馬山改め霧島(右)。陸奥親方(左)の師匠に当たる元関脇鶴ケ嶺の遺影をともに手にした=31日、東京都墨田区(代表撮影)

  • 大関昇進を伝達され、笑顔の霧馬山改め霧島(中央上)=31日、東京都墨田区(代表撮影)

 大相撲の関脇霧馬山(27)=本名ビャンブチュルン・ハグワスレン、モンゴル出身、陸奥部屋=が31日、大関に昇進した。しこ名を、師匠である陸奥親方(元大関)の現役時代の「霧島」に改め、「入った時から、親方みたいな力士になりたかった」と喜びをかみしめた。

「乗り越えてよかった」 大関「霧島」との一問一答

 陸奥親方は現役時代、細身の体を「和製ヘラクレス」と称されるまで鍛え上げ、初土俵から史上最も遅い91場所で大関の座をつかんだ苦労人。食事面など、慣れない環境の中で出世したまな弟子に自身の姿を重ねる思いも強かったのだろう。
 初めて育てた看板力士。2011年の八百長問題などが部屋に暗い影を落とすこともあった中、来年4月に65歳で日本相撲協会を定年となる師匠にとっては長年の夢をかなえた格好。万感の思いでしこ名を譲った。「自分の(昇進の)時よりうれしい」と感慨深げだ。
 霧馬山改め「霧島」は稽古熱心。「もう一つ上の番付を目指して頑張りたい」と、横綱の座も見据える。陸奥部屋付きで、薫陶を受けてきた鶴竜親方(元横綱)の断髪式が6月3日に控える。モンゴルの先輩に対し、新大関として花を添える約束を果たした。同郷の恩人は「有言実行」とたたえ、「これで満足せず、これまで以上に稽古に精進してほしい」とエールを送った。
 本名の一部の「ハグワ」は誕生日となった水曜を意味し、くしくも同じ水曜日に「霧島」として産声を上げた。「夢みたい」。しこ名の重みを感じつつ、胸を躍らせた。

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