警官襲撃、ドラレコに記録　運転席側から発砲―長野４人殺害

　長野県中野市で住民女性と警察官計４人が殺害された事件で、青木政憲容疑者（３１）が駆け付けた警察官２人を襲撃する様子がパトカーのドライブレコーダーに記録されていたことが３１日、捜査関係者への取材で分かった。青木容疑者は警察官１人への殺人容疑で逮捕されており、県警は当時の状況を示す重要な証拠とみて解析を進めている。

警官刺し傷、腕から心臓貫通　もう一人は右胸被弾、確定的殺意か―長野４人殺害

　事件では２５日午後４時２５分ごろ、竹内靖子さん（７０）と村上幸枝さん（６６）がナイフで刺され死亡。約１０分後、通報を受けてパトカーで駆け付けた池内卓夫警部（６１）＝２階級特進＝と玉井良樹警視（４６）＝同＝が銃撃されるなどして死亡した。
　捜査関係者によると、ドライブレコーダーの記録では、青木容疑者が池内警部がいた運転席側から窓ガラス越しに２発発砲。その後パトカーの後ろ側から助手席側に回り込む様子が映っていた。助手席にいた玉井警視は車外に出たところをナイフで刺され、刺し傷が致命傷になった。
　県警によると、４人とも即死状態で、死因は失血死だった。青木容疑者は女性２人襲撃の動機について「（独り）ぼっちとばかにされたと思った」、警察官２人は「射殺されると思い銃撃した」と供述している。