大間原発審査、事実上中断 地震想定データ誤入力―電源開発
2023年05月29日17時23分
電源開発が建設中の大間原発(青森県大間町)の稼働に必要な審査を巡り、同社が原子力規制委員会に提出した地震想定に関する資料にミスが見つかり、審査が事実上中断していることが29日、分かった。解析データの誤入力が原因で、「キロメートル」と「メートル」が取り違えられていた。
電源開発によると、誤入力があったのは地表から断層上端までの深さの数値。入力や解析は委託先企業が担当した。入力用データの記載は「3キロメートル」だったが、計算用プログラムの単位が「メートル」であることに気付かず「3」と入力。断層上端の深さが「3メートル」となり、その結果揺れを過大に見積もっていた。
規制委は昨年12月、他の解析結果と異なることなどから、ミスの可能性を指摘。当初、電源開発は否定していたが、今年1月になって別の委託先の解析結果と異なることが判明し、入力ミスが分かった。