ソロモンに治安要員維持 派遣延長で対中けん制―NZ
2023年05月29日14時29分
【シドニー時事】ニュージーランド(NZ)のリトル国防相は29日、太平洋の島国ソロモン諸島に近隣国から派遣されている多国籍治安部隊について、NZ軍要員15人の参加を12月末まで延長すると発表した。ソロモン政府の要請に基づく措置だが、中国の影響力が強まり過ぎないようけん制する狙いが、NZ側にはあるとみられる。
ソロモンで2021年11月に起きた反政府暴動を受け、NZはオーストラリアやフィジーなどと共に治安要員を派遣。今年5月末に期限が切れることになっていた。リトル氏は「地域的な治安維持の取り組みの一翼を担うことを誇りに思う。12月末までに改めて見直す」として、再延長もあり得るとの認識を示した。
ソロモンは中国からも治安要員を受け入れ、22年には中国と安全保障協定を結んだ。NZを含む太平洋諸国は、ソロモンの治安問題を周辺諸国と共に地域内で解決するよう働き掛けている。