５打差逆転「夢舞台」へ　平田、無心貫き初Ｖ―ミズノオープンゴルフ

　最後のパットを沈めると、平田は小さく右拳を握った。プレーオフ３ホール目。相手の中島がボギーをたたいたのに対し、バーディーで勝負あり。緊張感から解放され「本当に実感がない。１８ホールどう考えてゴルフをしていたか覚えていないくらい」。初々しくツアー初優勝を喜んだ。
　首位と５打差でのスタート。「優勝は本当に意識していなかった。無心でプレーしていた」。５番から１１番の７ホールで５バーディーを奪い、一気に浮上。リーダーボードでトップに並んでいることを知った１４番以降も心は乱れなかった。
　パー３の１６番は４メートルにつけてバーディー。続く１７番は第１打をバンカーに入れたがパーでしのいだ。
　ともにアマチュアでも活躍した中島、蝉川泰果と学年が同じ２２歳。大阪学院大３年時の２０２１年１２月にプロ転向すると翌年にはシード権を獲得し、今年は初優勝と順調にステップアップ。全英オープンの出場権も手に入れた。「夢の舞台。すごく難しい印象だけど、楽しみ」と、新たな挑戦に目を輝かせた。