代役4番、渡部が同点打 「どっしり構えよう」―プロ野球・西武
2023年05月28日18時36分
得点力不足にあえぎ4連敗中の西武が、五回に2点先制された。オリックスの先発は4勝負けなしだった宮城。漂った重苦しい雰囲気を、直後の攻撃で振り払った。
五回裏、1点差に迫ってなお1死一、二塁で4番渡部。2球空振りの後、3球目は「中途半端な空振りだけはやめよう」。縮こまらずに外角の直球をたたくと、三遊間を抜ける同点打に。176センチ、116キロの大きな体で、両拳を突き上げた。
ドラフト1位で桐蔭横浜大から入団して3年目。昨季は1軍出場がなく、今季も2軍暮らしが続いた。けがで登録抹消となった主砲中村に代わって27日に昇格すると、2試合続けて4番で起用された。「4番はチームの顔。どっしり構えよう」との思いで臨み、この日は価値ある働きを見せた。
打線全体としては11安打を放ち、六回に勝ち越した1点を継投で守り切った。松井監督は「挽回できるチャンスも大きくある」。借金はまだ7。ただ、交流戦からの反転攻勢へ、一筋の光も感じている。