神戸、磨き掛かる速攻 吉田監督「理想通りの得点」―Jリーグ
2023年05月27日19時52分
イニエスタを中心としたパスサッカーをやめ、ボール奪取から素早く攻める戦術に転換した神戸。新スタイルに磨きが掛かってきたことを示す快勝となった。F東京を相手に球際の強さと攻守の切り替えの早さで上回った。古巣から2得点した武藤は「立ち上がりから前からプレス。自分たちのやりたいことができていた」と納得の様子だった。
1―0の前半41分。前線からプレスをかけると相手GKのパスがずれる。初瀬がカットして素早くボールを動かし、大迫が右かかとを使ってゴールネットを揺らした。ボール奪取からものの数秒の早業だった。
その3分後にも速攻から追加点。自陣で奪い、縦パス2本を連続で通す。最終ラインの裏に抜け出した武藤が決めた。「背後が空いているのが見えていた」と背番号11。
走力が求められるスタイルになったことで、39歳のイニエスタの出場機会は激減。25日に今夏の退団を発表した名手は、ベンチ入りしながら出番はなかった。
「理想通りの得点だった」と吉田監督。卓越したパスセンスを持つ元スペイン代表がチームを去るのは惜しまれる。それでも戦術が浸透し、首位を走る神戸の勢いは止まらない。