今が天井圏、先行き弱含み=農林中金総合研究所理事研究員・南武志氏
2023年05月25日14時41分
国内株式相場は今が天井圏で、海外経済減速などを背景に9月ごろにかけて弱含むとみる。日経平均株価は2万7000円台まで下落することもあり得る。
足元の株高は外国人投資家が主導している。欧米株に対し出遅れていた日本株を割安とみて、資金を逃避させている。日銀が大規模金融緩和を続けており、東証による株価純資産倍率(PBR)1倍割れ企業への改善要請で株主還元強化などの改革が進むとの期待もある。
ただ、日本経済は外需に左右されるため先行きは厳しく、株価も大きく下げる場面があるのではないか。米国では大幅利上げの影響が強まり、マイナス成長が十分ありそうだ。国内企業も今年度上半期は業績悪化を見通している。
米国では年末に向けて景気が悪くなるにつれ、利下げが現実味を帯びてくるだろう。そこで米国株は買い戻され、日本株も持ち直すとみる。