岸田首相襲撃容疑者、二審も敗訴 公選法巡り国賠請求―大阪高裁
2023年05月25日16時48分
岸田文雄首相の演説会場で爆発物が投げ込まれた事件で逮捕された木村隆二容疑者(24)が、年齢などを理由に昨年の参院選に立候補できなかったのは違憲として、国に10万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が25日、大阪高裁であった。本多久美子裁判長は訴えを退けた一審神戸地裁判決を支持し、同容疑者の控訴を棄却した。木村容疑者は出廷しなかった。
提訴は事件前の昨年6月。選挙制度など政治に強い不満を持っていたとみられ、和歌山県警は動機との関連を調べている。
訴状によると、木村容疑者は昨年7月の参院選に立候補しようとしたが、被選挙権(30歳以上)を満たさず、供託金も用意できなかったため断念した。
本多裁判長は被選挙権を満30歳以上とする公選法の要件などには合理性があると判断。「制限選挙で違憲だ」とする木村容疑者の主張を退けた。