LGBT法案、今国会成立を 野党要求も首相明言避ける
2023年05月24日19時31分
LGBTなど性的少数者への理解増進法案を巡り、立憲民主党と日本維新の会は24日の衆院予算委員会で、今国会中の成立を与党に指示するよう岸田文雄首相に要求した。首相は「提出した法案について審議が進むことを期待するのは当然だ」と述べるにとどめた。
与党は先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)開幕前日の18日、超党派議連がまとめた法案の修正案を衆院に提出。ただ、自民党からは「サミットが終われば成立を急ぐ必要はない」(関係者)との声も出ている。
立民の西村智奈美代表代行は予算委で「他国の目を気にして形だけ法案を提出し、成立させなければ非常に姑息(こそく)だ」と指摘。今回のG7首脳声明で使われた「性自認」の文言を与党が法案で避けたことも批判した。これに対し、首相は「議員立法の中身を評価することは控える」などとかわした。
一方、維新の馬場伸幸代表は予算委で、国民民主党と独自の法案を作成していると説明し、まとまれば近く共同提出したいと表明。「今国会で結論を出すべきだ。わが党案の成立に向けて指示を出してほしい」と求めた。