ダイハツ試験不正、国内に拡大 ロッキーとライズのHV
2023年05月19日22時04分
ダイハツ工業は19日、小型SUV(スポーツ用多目的車)「ロッキー」のハイブリッド車(HV)モデルについて、側面衝突試験の認証手続きで不正が判明したと発表した。同日、出荷・販売を停止した。海外向け車両の試験で4月に発覚した不正行為が国内向け車両にも拡大した。
ロッキーは、親会社のトヨタ自動車も「ライズ」として販売している。累計販売台数は、ロッキーHVが2万2329台、ライズHVが5万6111台。リコール(回収・無償修理)については「現時点では未定で、検討中」(ダイハツ広報)という。
奥平総一郎ダイハツ社長はオンライン形式で記者会見し、対象車両の安全性について「われわれのつかんでいる数字では問題のないレベルにある」と述べた。再試験などを急ぐ。「経営の問題として真正面から受け止めて現場の改革に取り組んでいきたい」とも語った。
不正があったのは、電柱などを想定したポールへの側面衝突試験。左右の試験が必要にもかかわらず運転席側の試験を行わず、助手席側のデータで代用していた。18日に発覚し、19日に確認の上、国土交通省に報告した。