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大栄翔、上々の滑り出し 賜杯逃した悔しさ糧に―大相撲

2023年05月15日20時34分

宇良(手前)を攻める大栄翔=15日、東京・両国国技館

宇良(手前)を攻める大栄翔=15日、東京・両国国技館

 4関脇がもう一つ上の番付を狙ってひしめき合う今場所。優勝経験があり、その一角を担う実力者も黙っていない。大栄翔が2連勝。自慢の突き押しを発揮し、滑り出しは上々だ。
 奇策も繰り出す宇良との顔合わせ。立ち合いは慎重に見ていったが、潜ろうとしてきた相手を突き放してからは一気。力強く押し出した。
 「土俵際もよかった」とあえて語ったのは、苦い記憶があるからだ。3月の春場所は単独トップで千秋楽を迎えながら、霧馬山に本割、優勝決定戦と連敗。2番とも詰めが甘く、逆転負けを喫して賜杯をさらわれた。「一生、忘れない悔しさ」を胸に刻み、土俵に立っている。
 高めたのは、厳しく攻め切る意識。思い返せば、稽古で大勢が決した後、力を抜いていた。「普段の姿勢が本場所で出る」。先場所で味わった苦杯は、戒めのきっかけになった。
 西前頭筆頭で10勝を挙げた1月の初場所に続き、春場所は小結で12勝。今場所も好成績を残せば、大関昇進の機運は自然と高まるだろう。「毎度来るチャンスじゃないので、強い気持ちでやっていきたい」との思いで臨む29歳。自信に満ちた表情に充実感が漂う。

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