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AI活用と規制、議論本格化 政府、11日に戦略会議

2023年05月10日20時34分

参院本会議に臨む岸田文雄首相=10日、国会内

参院本会議に臨む岸田文雄首相=10日、国会内

 政府は10日、人工知能(AI)に関する「戦略会議」の初会合を11日に開くと発表した。対話型AI「チャットGPT」登場など急速に進歩する技術を巡り、利活用推進と規制・ルール形成の両面で政府を挙げて議論を進める。

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 戦略会議の新設は、岸田文雄首相が9日のAI関連ビジネスを手がける若手経営者らとの意見交換会で打ち出した。既存のAI戦略実行会議を改組、拡充する。研究者のほか、法制度や倫理面の専門家、政府関係者らが参加。座長には松尾豊・東大大学院教授が就く。
 松野博一官房長官は10日の記者会見で、戦略会議について「AIが有するポテンシャルとリスクの両方をにらみつつ、さまざまな懸念や課題に対する政府の取り組みの方向性を示す」と説明した。
 チャットGPTに関し政府内には、行政事務の効率化が期待できるとして利用に前向きな声が広がる。地方自治体や民間企業でも導入に向けた動きが活発化する。ただ、著作権やプライバシーの侵害、誤情報の拡散といった懸念もあり、利用する際のルールやAIへの規制が必要との指摘も出ている。
 AI開発を巡る国際的なルール作りも求められている。首相は19日開幕の先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)で、AIを主要議題の一つに据える考えだ。4月30日のG7デジタル・技術相会合では、AIを適切な規制の下で活用して「信頼できるAI」を目指すとした共同声明を採択した。

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