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ロシア、9日戦勝記念日 取材制限、航空パレードなしか

2023年05月08日20時33分

7日、モスクワで軍事パレードの最終リハーサルに臨む兵士(AFP時事)

7日、モスクワで軍事パレードの最終リハーサルに臨む兵士(AFP時事)

 ロシアは9日、旧ソ連による対ドイツ戦勝記念日を迎え、プーチン大統領がモスクワの「赤の広場」で演説する。ウクライナ侵攻で反撃を受けたり、ロシア国内で爆弾事件が起きたりする中、今年は様相が一変。外国メディアの取材も制限する異例の事態となっている。

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 7日は軍事パレードの最終リハーサルがあり、本番さながらに祝砲のごう音が響いた。ただ、晴天にもかかわらず、航空機は登場しなかった。ウクライナのドローン攻撃などを警戒し、当日の展示飛行はないという見方が強まっている。
 ペスコフ大統領報道官は6日、航空機が参加するか否かは「適切な時期に発表する」とタス通信に語った。昨年も天候を理由に断念。今年はモスクワなどで展示飛行が中止されそうだと4月に伝えられていた。
 モスクワでは今年から対空防衛システムが稼働中だが、今月3日、ロシアが主張する「ウクライナのドローンによるプーチン氏暗殺未遂」がクレムリン(大統領府)であった。事件は「自作自演」という見方が強く、ウクライナに報復を警告したり、ロシア国内の危機感を高めたりする狙いとみられている。
 一方、軍事パレードに関しては外国メディアが記者証の申請をしても、理由なく発給されないケースが続出。プーチン氏は過去半年間、内外記者会見を行わなかったり、年次教書演説から外国メディアを排除したりしており、今回も同様の対応を取ったようだ。
 ショイグ国防相らによると、軍事パレードには兵員1万人以上、ミサイルの移動式発射台や戦車など125両が参加。ウクライナ侵攻に従軍する戦闘員も含まれる。推計20万人以上といわれる戦死傷者を穴埋めするため、再び動員令を出せば反発は必至で、プーチン政権は志願兵で補充する方針。戦勝記念日に「祖国防衛」を訴える考えとみられる。

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