LNG開発の再開確認 ロシア核威嚇、容認せず―日モザンビーク首脳会談
2023年05月04日20時22分
【マプト時事】岸田文雄首相は4日午前(日本時間同日午後)、モザンビークの首都マプトでニュシ大統領と会談した。両首脳はアフリカ最大規模を誇る同国の液化天然ガス(LNG)プロジェクトの開発を再開させるため、日本が協力を推進することで一致した。
三井物産などが投資している同プロジェクトは現在、現地の治安状況の悪化で、LNG生産に向けた施設建設が中断している。首相は会談後の共同記者発表で「わが国として、周辺地域の安定化に向けた支援を実施する」と語った。
モザンビークへの日本企業の投資拡大のため、民間の動きを支援していくことも申し合わせた。
ウクライナ危機についても協議した。日本外務省によると、モザンビークはロシアに関する国連決議を全て棄権するなど、対ロ関係に一定の配慮を示している。
首相は会談で、ロシアの侵略行為は国際法違反で容認できないとの立場を伝達。両首脳は「法の支配」や「国際秩序の維持・強化」の重要性で一致した。ロシアによる核の威嚇や核兵器の使用はあってはならないとの認識も共有した。
モザンビークは日本とともに国連安全保障理事会の非常任理事国を務めており、緊密に連携していくことを確認した。